賽德克巴萊(原題:セデックバレ)を見ました。
賽德克巴萊。。。
ずっと気になっていたけど、なかなか見ることの出来なかった映画でした。その理由は
内容と時間。
まず内容。なんたって「霧社事件(むしゃじけん)」をモデルにした映画だったのだもの・・・。そもそもすごく恥ずかしい事に霧社事件を詳しく知ったのも本当にここ最近のこと。それまでは単純に「台湾人原住民が蜂起し、日本人が鎮圧した事件」そんな知識しか無かった。そんな内容の映画を「台湾に住み、台湾が好きな日本人」の私が見るのは正直辛かったのでした。→霧社事件についてはコチラ
次は時間。この映画は前編・後編があるんだけど、あわせて約5時間ちょっとの長さ!そんな長い時間飽きずに見れるだろうか?!という気持ちもあった。
でも最近ひょんな事から、霧社事件について色々知ることになり、見てみようという気になったのでした。あらすじは以下の通り。
台湾で大ヒットを記録した「海角七号 君想う、国境の南」のウェイ・ダーション監督が、日本統治下の台湾で起こった台湾先住民族セデック族による抗日暴動「霧社事件」を全2部作で描いた歴史大作の前編。ジョン・ウー、テレンス・チャンらもプロデューサーを務め、プロダクションデザインの種田陽平、日本軍人役の安藤政信、木村祐一ら、日本からもスタッフ、キャストが参加している。1895年、日清戦争で清が敗れると、台湾中部の山岳地帯に暮らす狩猟民族セデック族の集落にまで日本の統治が及び、平穏な生活が奪われていく。それから35年、父親の跡を継ぎ一族の頭目となったモーナは、村の人々とともに日々を耐え忍んで生きていたが、ひとりのセデック族が日本人警察官と衝突したことから、一族のおさえこまれていた感情が爆発する。(映画.comのHPより)
ちなみにこの映画、日本人も多数出演しています。安藤政信さんやキム兄までw
台湾側だと、ビビアン・スーも出ていますね☆藤岡DEANさんもちょい役で出ています。今回はあの流暢な中国語が聞けずに残念!!(この映画の会話はほとんど日本語と原住民の言葉です)
1895年清が日本との戦争に敗れ、台湾が日本に譲渡されることになり、日本の台湾への統治が始まります。
統治されていたにもかかわらず、台湾は今でもとても親日の方が多い国です。台湾に来て5年、日本人と言うと歓迎されたり、やさしくされたりする事はあっても、罵られたり嫌な気分にさせられた事など一度もありませんでした。日本統治時代を経験した年配の方にお話を伺った際も「良い時代だったし、日本人はとても親切にしてくれた」そう話してくれていました。
「あの統治があったから、今の発展した台湾がある」という事も、いろんな方から聞いていました。私はそれを聞いて統治されていたけど、とても平和的な雰囲気だったに違いないと思っていました。
でも・・・統治なんて・・・その影に悲しい歴史が無いわけがないんですよね。
先述した通り、統治時代台湾に渡ってきた日本人の中には八田與一さんのように、台湾人と同じ目線で、心から台湾人と打ち明けていた人も多くいたのだと思います。でも中にはやはり下に見て馬鹿にした態度をとったりする人もいたでしょう。
霧社事件は、まさにそんな日本人に虐げられていた人達(原住民)の怒りが爆発し、起こった事件だったのですから。
だからと言って、何の罪も無い老若男女を殺害した事に対しては、やはり日本人として怒りも悲しさもあります。でも彼ら(原住民)側の気持ちも、やはり分かるだけに見た後にとても複雑な気持ちになります。また原住民と日本人の間でゆれる花岡一郎・二郎のエピソードには涙無しでは見れないです。
この映画を撮った魏監督は決して反日の人ではないし(むしろ親日の方だと思います)、この映画は原住民の視点で描かれた映画ではありますが、だからといって日本人を悪人に描いているわけではありませんし、史実にそって描かれているんだなという事がとても伝わってきます。(ちなみに某有名映画は歴史上仕方ない事とはいえ、日本人が超悪人に描かれていて見ていて辛かったです・・)
ちなみにこの俳優さん、主人公のモーナ・ルダオを演じた方もそうですが、一般人の方が多い事にびっくり!!
モーナ・ルダオを演じた林慶台さんなんて、普段牧師さんをしてるんですって!!汗
にわかに信じがたいよ!!!あれが素人の演技なんて誰が信じるよー?!?!
ちなみにこの方、わしの彼のパパにそっくりです。彼に言うと「あぁ!確かに似てる!」と大笑いw
ちなみにモーナの息子、タダオを演じた俳優さんが個人的にはものすごくかっこよかったので、ちょっと紹介☆
この坂口憲二似の方は、普段はなんとジムのトレーナー!
だから信じられないって!!苦笑
話は大きくそれましたが、もっと早くに見ておくべきでした。今回見れて本当に良かった。時間も5時間半を全く感じさせなかったです。後編は殺戮の場面が多くて結構きつかったですけどね・・・苦笑
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» 『セデック・バレ』お薦め映画 [作曲♪心をこめて作曲します♪]
「日本人が台湾でひどいことをした」「台湾の先住民に大勢の日本人が殺された」ことを抜きにして語れないのは当然だが、メインテーマは「台湾先住民の誇り」。死を前提とした突入は、まるで赤穂浪士の討ち入りのように見える。モーナの青年期と壮年期を演じる二人の存在感…... [続きを読む]
こんばんは~!
先日ここにコメント残したつもりが、
どうやら「確認」だけして「送信」していなかったようなので、
再度書きます。笑
私も、つい先日セデックバレ見ましたよ!
10月末に、日本でのDVD発売を記念して、
映画館でオールナイト上映していたんです。
※ちなみに、奴にはオールナイトなんか危ない!と反対され、
若干ケンカっぽくなりました。笑
5時間、特に後半はキツい場面ばかりでしたが、
眠気を感じることもなく、朝まで夢中で鑑賞しました。
私が当時の原住民だったら、
誰と同じように感じるだろう…と考えたりもしたのですが、
おそらく花岡一郎・次郎です。
伝統的な生活に愛着を感じつつも、
いわゆる文化的な生活を自らの物にしたいという気持ちも捨てきれず、
どう生きるべきか苦悩したんじゃないかなぁと思います。
しかし原住民役の方々、見かけない役者さんたちだと思ったら、
ほぼ素人さんだったのですね!
あんなガチムチなのに、牧師さんて…。
すごいギャップ。笑
もう他の映画には出ないのでしょうかね。
投稿: neko | 2013年11月18日 (月) 21時54分
>nekoさん
コメント謝謝です☆
コメント再度書いてくださり有難うございます☆^^オールナイトで見られたのですね!お疲れ様でした☆彼氏さん、それは確かに心配するかもwwでも優しい彼氏さんですね☆^^
本当に長さを感じさせない、すばらしい映画でしたよね。前編の最後と後編の全体的に殺戮のシーンが多いので、つらい場面も多かったですが・・・花岡兄弟には私もすごく共感しました。今まさに日本と台湾がそういう状態になったら、自分もおそらく彼らのような道を選んでしまいそうです・・・。
そう!ほぼ素人さんだそうです!あの動き、目力、あれが素人なんて絶対信じられないですよねwでもテレビ番組とか見てても、台湾の一般人って結構日本みたいにカメラを向けられても緊張しないというか、結構堂々としてる人が多い印象があります。
モナ・ルダオを演じた役者さんはその後、ゲームのコスプレをして(おそらくCMか何かの撮影だと思われる)ニュースで取り上げられているのを見ましたが、それ以来見てないですねー。私は最近まったくテレビを見ないからもしかしたら何かで出ているのかも☆
普段は牧師さんの仕事がメインで、各地で講演とか行ってらっしゃるみたいですよ☆
投稿: ちぃ | 2013年11月18日 (月) 23時24分