変人ナンパ2連発(後編)
さて前回からの続きでございます。
友達が中山駅で降りた後、私もしばらく経って最寄の駅で下車。するとエスカレーターの途中で突然『ねぇ!』と声をかけられる。後ろに立っていたのは30代前半くらいの背の高い、どこにでもいそうな風貌の普通の台湾人男性だった。
(私)『はい?』
(変2※変人2号だから以下変2)『君、この辺の会社に勤めてるの?』
何だ?道でも聞きたいのか?と思い、
(私)『あ、いえ、違いますけど。』
(変2)『ふぅん、そうなんだ。分かった。』
(私)『(心の中で)??なんなんだろう??』
そのまま改札を出て、2番目のエスカレーターで登っていると、また
(変2)『ねぇ、だったらこの辺に住んでいるの?』
(私)『・・・・は?』
(変2)『実はずっと見てたんだ。君ってすごく気品があるし綺麗だよね。絶対台湾人じゃないよね?俺、○○付近に住んでるんだ~。知ってる?○○』
おい。。。。マジか?本日まさかの2回目か?嘘やろ・・・・・・・。
ていうか・・・見てたって・・・どこから?それが怖い・・・。そもそも駅のホームのエスカレーターで一度話しかけられたって事は車内にいた時から!?だいたい風貌からそんな簡単に日本人ってわかるものだろうか?もしかして・・・・さっき友達と日本語・中国語交じりで話してた時から、どこからか見られていたのだろうか?人が多かったので、全然気づかなかったけど・・・・。
それで、まさか一緒に降りてきたの?!?!?!?
その後もずっと色々聞かれ、へぇ、はぁ、とか適当に流していた私。スーパーに用事があったので、そこに早く着くべく早足で歩くが、向こうも負けじとついてくる。
やっとこさ、スーパーに着いたので『あー、私ここに用事があるから。じゃあ』というと、意外にも『そうなの?分かった。じゃあ』と歩いて行った。ホッ、なんだ・・・物わかりの良い奴でよかった・・・・その後ミネラルウォーター(タピさん用)を買うために地下にあるスーパーへ。
でも・・・どうしてか分からないけど不安がなぜか拭えない・・・。まさかとは思うけど、外で待ったりとかしてないよね?いや、考えすぎだよね・・・・でも・・・何か嫌な予感がする。携帯を取り出し、彼に電話しようとするも、スーパーは地下なので電波が入らず。まぁ気にしすぎかもしれないけど、何か怖いから、外に出たら彼に電話して、途中まで迎えに来てもらおう。
そう思い、レジに並ぶ。ちなみにそこのスーパーの外にはクリーニング屋さん、寝具屋さん、そしてこの間私の前髪を大変な事にしてくれた100元床屋がある。ガラス越しに見えるのだが、そこの床屋の椅子に座って携帯をいじっていたのは・・・・・
先ほどの変人2号ではないか!!!!!!!
一瞬にして凍りつき、鳥肌が立った・・・。まさか・・・まさか待ってたの?!いや・・・でも髪を切るために順番を待ってるのかもしれない・・・。いや・・・でもあの短い髪をさらに切るの?!やだ、何か。。。何か怖い。
とにかく彼に電話した方が良い気がする・・・・。そう思い、レジで並んでいる時に彼に電話をかけた。幸いレジは入口付近にあるので、電波が入っていたのだ。
(彼)『もしもし、どうしたの?駅に着いた?』
(私)『ね、ねぇ、いま家にいる?もう帰ってきてる?』
(彼)『おい、どうしたの?声が変だよ?何かあったのか?』
(私)『理由はあとで話すから・・・とにかくお願い、早く迎えにきて。怖い。スーパーの隣の道から家の方に歩いていくから、あなたもそっちの方向から来て?なるべく急いで、お願いだから。』
(彼)『分かった。すぐ行くから!スーパーで待ってた方がいいんじゃないのか?』
(私)『いや・・・もしかしたら私の考えすぎかもしれないし・・・。でも、とりあえず急いで来てね』
電話を切り、ミネラルウォーターを持って階段を上がる。変人2号の座っている目の前を通る時はかなり緊張したが(階段がその方向にあるのだ)、彼はずっと携帯をいじっている様子で、私を見ているそぶりもない。・・・・どうやら考えすぎだったみたい。はー良かった。
それから彼が向かって来てくれているはずの道を歩く。人も数人歩いていたし、心配しすぎだったな、なんて思ってた。その時・・・・・
後から1人の影がどんどん伸びてきて・・・それが次第に私の視界に入りだした・・・・
この髪型の感じ・・・・・まさか・・・・・・
どんどん近づいてくる影・・・・気分は恐怖映画の主人公だ。
心なしか、腕に抱えたミネラルウォーターが2倍重くなった気がした・・・。
(変人2号)『ハロー!』
ヒーーーーーー!!!!!!
(私)『あっ、あっ、あなた、何でここにいるの?!』
(変2)『君と知り合いたいからだよ。ねぇ、家はこの辺なの?どこなのか教えてくれない?名前はなんていうの?連絡先教えてほしいんだ。どうしてもあきらめきれなくて・・・付いてきちゃったんだ』
(私)『いや、本当に・・・本当に無理ですから。』
(彼)『どうして?どうして駄目なの?どうしても君と知り合いたいんだ。』
その時だった。
(彼)『ちぃ!!!!』
彼がバイクで来てくれたのだった。それを見て、変人2号は『あっ、・・・いやあの・・・じゃ、じゃあまた!』と言って走って去って行った。
思わず力が抜けて、ペットボトルを取り落してしまった・・・。
(彼)『大丈夫か?何かされたりしてないか?!』
(私)『うん、大丈夫・・・。はぁ・・・怖かった・・・・。歩いてくると思ったらバイクで来たんだね。正直家の近くまで知られたくなかったから早く来てほしいと思ってたんだ。良かった』
(彼)『電話の声が尋常じゃなかったからだよ。すごく怯えてるのが分かったから、これは急がなくちゃと思ってバイクにしたんだ。』
その後、彼にいきさつを話すと『おそらく地下鉄の中から、ずっと見てたんだと思うよ。そもそも○○に住んでるのに、ここで降りるなんておかしいし。何にせよ何もなくて良かったよ。』
あの時彼が来てくれなかったら、自分はどうしてただろう。あの道に飛び込めるような場所はないし、私自身もかなりパニックになっていたので、冷静な判断ができたか自信がない。あの時はとにかく『彼早く来てー!!!』と、そればかりを考えていたから。
本日あった事を話し、彼に『もう散々だよォ(涙)』というと、彼は『ちぃってばおバカだなぁ。これを見せれば一発だったかもしれないのに』・・・・え?ああ!!!
そうですよ。。。私すでに左手薬指に婚約指輪ばしとるやん!!!!これ見せて『結婚してますから。子供も2人います』くらい言えば、おそらくここまでしつこくされなかったに違いない。
阿呆すぎ・・・・私阿呆すぎ・・・・。
しかし人間パニックになると、こんな簡単なことでさえ、思いつかないのですばい。苦笑
後日友達に話すと『ミニスカートとか履いてたら、ナンパもそら来るよ』と言われたのだが、わたくしその日、くるぶしまであるロングのスカートとノースリーブという、いたって普通の服装だったのですけども。
昨日彼とご飯を食べにいった帰り、私たちの後ろから超ミニのスカートを履いたギャルが降りてきた。前からはおっさんが階段を登ってきていたのだけど、ギャルがおっさんの横を通りすぎた後、おっさん、10秒くらい振り返ってみてたしな・・・汗 彼がそれを見て『ああいう恰好してるならナンパされるのもわかるんだけどね。どういうのが引っ掛かりやすくて、引っ掛かりにくいか分かってないあたり、ナンパ慣れしてないんやろなぁ』とつぶやいていた。
どうせならイケメンにナンパされたいなぁ・・・とつぶやくと、コラと突っ込まれた後に、『イケメンは基本しないよ。だってしなくても向こうから寄ってくるからね。クラブに行けば、ワンナイトラブ目的のイケメンがたくさんナンパしてるのは見るけどね。』
それにしても正直、私の服装は全くギャル系とは程遠いので、彼らの興味はもしかしたら『日本人』という所にあるのかもしれないけどね。
まぁとにかく・・・気持ち悪かった。それだけ。苦笑
ナンパなんて本当に久しぶりだったのですが、久しぶりがこれかい!しかも2連発って・・・こんなナンパいらんし!!!!!(泣)
全然関係ないけど、昨日は彼と付き合って3年記念でした☆おいしい焼肉を食べて満足満足♪これからもよろしくね☆(タピ様は一人放っておかれていた為、帰宅当初ご機嫌ナナメでした。苦笑 でもタピの為にほぼ寄り道せず、ご飯食べて帰ってきたんだよーと言うと、すぐにご機嫌に。本当に言葉が分かるのかしら。苦笑)
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