明日って必ず来るとは限らないんだよな・・・
私の従姉妹が自ら命を絶ってしまった・・・まだ30代後半だった。
過去に鬱病で治療に通っていたのは知っていたが、ここ数年はずいぶんよくなっていたと聞いていたのに・・・。1週間前から休職し、自宅療養に努めていたらしい。それでも私たちと会う時は親戚の子供の中でも一番元気がよくて、彼女が鬱病と知った時も彼女が鬱病だなんて本当にみんな信じられない思いだった。
彼女の父が私の伯父に当たるわけなのだが、この伯父は6年前に癌で他界した。学校の校長先生を長年努めていたが、本当に温和で優しい伯父だった。そして彼女はこの伯父を本当に慕っていた。教育者という立場の仕事を選んだのも、尊敬する父の背中を見て育ったからだろう。
私も1年だけだが教育者という立場にいた事があるから、その難しさは少しは分かるつもりだ。彼女は本当に真面目な人だったから、ずいぶん仕事関係でも悩んでいたという。そして最近「お父さんに会いたい」という言葉をよく口にしていたそうだ。
ちなみに彼女が命を絶った日、夜親子3人で普通にお喋りをして、彼女は本当にいつもと変わらない様子だったという。しかしその日の夜、母親はなぜか胸騒ぎがして、なかなか寝付けず、何となく気になって起きてみると、いつもは使わない部屋に明かりが点っており、そこで彼女の変わり果てた姿を発見したという事だった。
娘は彼女一人だったし、親子の仲も良く、今年の末には二人で海外旅行に行くつもりだったと言っていた。
大事な娘の変わり果てた姿を一番に見つけた伯母の心境は計り知れない・・・まさかこんなに早く逝ってしまうなんて・・・
お葬式で「お父さん、なんで止めてくれなかったの?」「ちゃんと迷わずにお父さんのおる所に行くんよ」そうさびしそうに笑う伯母の姿が母にはすごく辛かったそうだ。自分にも娘がいるし、その気持ちはよく分かると言っていた。
どんなに辛くても親より先にいったらイカンよ・・・。でも頑張り屋さんだったから・・・頑張りすぎて疲れてしまったんかもしれんよね・・・。今は冥福を祈る事しか出来ないけど・・・・太く短く生きたのよね・・・・
母は悲しそうな顔でそう言った。そんな母の言葉を聞いて私も辛かった・・・。
「いつか台湾をチャリで一周しよ思てんねん。台湾行った時は案内してくれる?」
「忠烈祠の兵隊さんって行った時見た事あるけど、すごいよなぁ。瞬きもせぇへんねんな。んで、イケメンばっかよな~笑」
明るくそう言っていた彼女がもうこの世にはいないなんて、未だに信じられない。でももういないのだ。死ってそういう事なのだ。もう見れないし声も聞けない・・・・会いたくても会えない・・・
生きていれば辛い事でも笑って過ごせる日が来るんだよ・・・・。死んだら何にもならないじゃん・・・逃げたって良かったのに・・・・逃げる事もひとつの勇気なのに・・・
そう思うけど・・・こういう選択をした気持ちは彼女にしか分からないんだよな・・・
最近見たドラマの台詞の中で、「明日なんて、来るとは限らないじゃないか・・・」という言葉があり、何となくずっと胸に残っていた。
本当に明日って絶対にみんなに来るとは限らないんだな・・・・年齢順でもないし、本当に今こうして自分も家族も友人も生きて、毎日を過ごしている事って、本当に幸せな事なんだよな・・・・
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ちぃさま
大変つらいお知らせで
本当に言葉もありません。
従姉様のご冥福お祈り申し上げます。
うつ病は本当につらい病気ですね。
まじめなかたほど陥りやすいと聞きます。
ショックなことでちぃさまも
気落ちされておられることと思います。
どうか生きることの喜びを感じて悲しみから
立ち直っていかれますように心よりお祈りいたします。
投稿: こころちゃんみかんちゃんタマちゃん母クリスティー | 2015年10月18日 (日) 21時40分
記事を読んで何と声をかければよいのか
そもそも声をかけていいのかもわからず
1晩考えました
お母様のおっしゃる通り
逆縁の不幸はいけません
また ちぃさんのおっしゃる通り
つらい選択をした従姉さんの
心中も察して余りあるところです・・・
何より残された伯母様がお気の毒としか言いようがありません
故人のご冥福を心よりお祈りいたします(u_u。)
投稿: Lino | 2015年10月19日 (月) 07時51分
ご冥福をお祈りします。
まさか?!の思いばかりでしょうね
彼女の選択は彼女にとっての逃げることだったのかなぁ…
寂しいよね?昨日までいた人がいなくなるって
鬱は良さそうな時に自死願望に駆られてしまうとか
伯母様のこころの痛み計り知れないでしょう
母の願いは親よりも先に行くほどの不幸はない
親になってやっとわかるようになりました。
投稿: えっぴぃ | 2015年10月19日 (月) 15時30分
>こころちゃんみかんちゃんタマちゃん母クリスティーさん
Linoさん
えっぴぃさん
皆様、温かいコメント本当に謝謝です。
私の周りにも鬱病と闘っている友達が何人かいます。共通して言えるのが、みんな真面目で責任感が強く、周りに気を遣いすぎるくらい遣える人だという事です。そういう頑張り屋さんだったり優しい人がそういう病気にかかって命を落としてしまう。。なんともやりきれないです。。
私も2年前自律神経失調症にかかったとき、お医者さんから鬱の一歩手前だといわれたことがあります。鬱までいかなくても、症状がひどい時は精神的にも体力的にも辛かった。。だから理解できるとは言っては駄目なんでしょうが、そういう選択をしてしまった事が全く理解出来ないわけではありません。。それでも。。やっぱり悲しむ人がいるのだから、生きていて欲しかったです。。こういう親不孝だけは。。こういう理由で親を悲しませる事だけはして欲しくなかったです。。
今は色々することがあるから、伯母も気を張っているようですが、ある程度落ち着いた時に悲しみがどっと押し寄せると言いますから、その時が一番心配です。私にできる事なんてきっと限られているでしょうが、それでも力になれることは力になりたいと思います。
お三方のコメント、大変有難かったです。心より感謝致します。
投稿: ちぃ | 2015年10月19日 (月) 20時06分